猫忠。
今日の両国寄席は 枝太郎さんや神楽さんや 小圓楽さんに楽大さん という
私的には かなり「ヒャッハー☆彡」な日ではあるのですが 『猫忠』という2文字に絆されまして。
立川談幸さんの『猫忠』を聞くべく 初めて談幸さんの独演会へ行って来ました。
“談幸さんと猫忠”、この 絶対に抗えないパワーワードの二重奏は「ヒャッハー☆彡」では済みません。
『猫忠』は 今日の談幸さんのの迄に 2回 聞いてます。
まず 両国寄席で 鳳笑さんの『猫忠』。
安定の サゲで間違える鳳笑さんでしたが 人情噺ちっくで 何か優しいお話でした。
鳳笑さんですから 多分恐らくきっと 鳳楽さんから教わったのでしょう、
そういう意味で 鳳楽さんのも聞いてみたくなりました。
で その次に 門仲の圓橘さんの独演会で ネタ出しで『猫忠』とあったので 行って来ました。
圓橘さんのは 怪談話って感じの『猫忠』でした。
この2つ テイストが全然違っていましたが 私は鳳笑さんの人情噺ちっくな方が好みです。
なので 談幸さんの『猫忠』は 出来れば 第3の『猫忠』であって欲しいなぁ と 思っていました。
あと もう1つのネタ出し 『山崎屋』は 初めて聞くお話です。
突然 ちょっと難しい事に触れますが 談幸さんって 吃音気味の高音で
ですから 歯切れの良い 気風のよい江戸っ子って感じが 常にあります。
で 私 今の所 らっ好さんでしか『居残り佐平治』を聞いた事が無い状態です。
らっ好さんて ふくよかで柔らかい声してますね 私の10個下とは思えない落ち着いたトーンの。
何か 談幸さんの『山崎屋』で 『居残り佐平治』も聞いてみたくなりましたよ。
楽春さんとはまた違ったタイプの 「耳が気持ち良い」でした 他にも聞いてみたいです。
両国寄席では どうしても トリを取る様な展開になりませんからね、談幸さんは。
過去に ぜん馬さんが 好楽さんの代演で 両国のトリだった事はありましたけどね。
さてさて。
談幸さんの『猫忠』は 鳳笑さん的な “人情噺の『猫忠』”でした。
第3の形ではありませんでした。
いや どことなく柔らかさのある談幸さんの形として 怪談話の『猫忠』では 何か違います。
「談幸さんの『牡丹灯籠』とか 聞きたくない」的な事を言ってるのではありません。
怪談話は怪談話として 機会があれば聞いてみたい とは 思います。
ただ どことなく柔らかさがある談幸さんが わざわざ『猫忠』まで 怪談話化しなくても
“人情噺の『猫忠』”でも とってもステキでしたよ。
しかし 今日 私にいちばん色々な事を教えて下さったのは 幸之進さんでした。
両国寄席でも まぁまぁ聞く機会の多い『寄合酒』ですが 円楽一門の形とは少し違ってましたね。
与太郎さんの「味噌じゃないんでないか」の辺り 表現がもっとマイルドでした。
「味噌かウンコか」を 極限までマイルドに 歪曲的に表現してました(←笑)。
ただ 何か 全体を通して 凄くテンポが悪かったのです。
アクセルとブレーキを同時に踏んでる様な流れの悪さ って感じだったのです。
かなりまったり目の楽太さんでも もう少しサラサラお話が進んでます。
親切心か まだきちんと覚えてないのか そこらへんは分かりませんが 要らない言葉が凄く多くて
スピード感とか テンポ感とかがぐちゃぐちゃだったんですね。
前座さんが 「教わった通りに一語一句そのまま」って言われるのは スピード感やテンポ感を
理屈でなく 身体で感覚的に覚える為なのでしょうね 多分。
円楽一門以外の『寄合酒』は 実は 初めて聞いたのですが だからこそ
気づき難い事に気付けました 今日は両国をサボったのが正解でした(←殴)。
…円楽一門で『寄合酒』と言えば 真っ先に挙がるのが “萬橘”ですからね 仕方無いのです(←笑)。
VERA WANG Princess EDT